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現在日本の裏側で開催中のリオデジャネイロオリンピック
実は弊社で扱っているPhil Wood & Co.が陰ながらこのリオデジャネイロオリンピックに出場するTeam USAをサポートしています。
Phil Wood&Co.がサポートしているのはTeam USAのトラックチームパシュートの女性チーム。
4年前のロンドンオリンピックで最悪のサポート体制の中、銀メダルを獲得すると言う快挙を成し遂げたチームであります。
(この快挙を追ったドキュメンタリー映画Personal Goldというのは泣けるほど感動する映画。今月末の8月27日、28日にはこの映画の上映イベントTrack Top Tokyoも開催されるので是非自転車乗りには見て欲しい作品です。)

↓4年前のロンドンオリンピックでのTeam USAのトラックチームパシュートの女性チームのドキュメンタリー映画のトレイラー

4年前の快挙もあり、以前のサポートとは異なり最高の体制で金メダルを目指すこととなりました。
コンマ数秒を競う競技であるため選手の能力はもちろんですが機材においても差が生まれてきます。
そこでチームパシュートに特化した最高のバイクの開発をこのリオデジャネイロオリンピックのためにFelt Bikesが行いました。
その完成したバイクが驚くほど特殊な仕様なんです。
なんとドライブトレインが左側に位置し(ほとんどのバイクは右側)フレーム設計も左右非対称というもの。

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これは室内の250mバンクで行うチームパシュート競技だからこそのデザインで、空気抵抗を極限まで減らし、バンクの下方向にドライブトレインが位置するため重心も安定するのだそうです。
トラックバイクだし逆側にドライブトレインを持って来てもさほど問題ないとぱっと見は感じると思いますがこれが結構面倒だったりします。
ドライブトレインを逆にしちゃうなんて奇特な事を実際にやったことのある人もそういないと思いますが普通のハブを逆に付けただけだと右の場合と異なり進行方向に漕げば漕ぐほどコグが緩んできてしまうのです。
加えてこのバイクはエアロ性能を高めるべくハブもフロントが70mm幅、リアが95mm幅という非常に特殊な規格を採用しています。

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そのためこのスペシャルバイクはホイールやハブも特別にデザインする必要がありました。

本番のレースに使われる決戦用のホイールはHED.社が担当。
Phil Woodはレースで最大限の力を発揮するための下支えとなる練習用ホイールに使われるハブ、コグ、ロックリングを彼女達のために作りました。
フロント70mm、リア95mmでレフトドライブのハブなんてどこにも存在しないし、オリンピック出場選手のパワーを受け止めるタフさを持つハブを柔軟に作ってくれるのはPhil Woodしかなかったんです。
Made In USAであるのも重要ですね。

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練習用ハブでは様々なギア比を試すため交換が通常のものに比べ効率の良く、レフトドライブでも緩むことのないWhite Industriesと同じスプライン形状を採用しています。

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彼女達が走るチームパシュートのレースの予選は明日12日(金)4時19分から、そして順調に進めば決勝は14日(日)5時14分から。
本番のレースではPhil Woodのハブを使ったホイールではないですがその素晴らしい走りを支えているのは間違いなくPhil Wood。
こういうの知ると熱くなりませんか?僕はかなり熱くなります!
テレビでの放映は恐らく無いですがストリーミングでは観れると思うので是非観てみてくださいね。

Felt Bikesの動画ではPhil Woodのハブを使ったホイールでテストしている様子が観られます(1分25秒あたり)